(あかり)「先輩、転職先がどんな看護体制を使ってるとか、記録は紙なのか電子カルテなのかとかも、求人情報を見る時点でわかるんですか?」
(先輩)「もちろん病院の情報は担当者に聞けばわかるわよ。」
様々な看護体制について
病院によって取っている看護体制は違います。看護体制が違うと、転職後に働きづらいという人もいますので、自分がどんな看護体制で働きたいのかも確認しておきましょう。
表↓
チームナーシング
1つの病棟で2つ以上のチームを作り、そのチームを一定期間固定する。輪番制でチームリーダーを作り、チームメンバーに指示を与える。チームリーダーやメンバーを変えない固定チームナーシングも存在する
プライマリナーシング
1人の看護師(プライマリーナース)が患者の入院から退院まで一貫して担当し、責任を持って担当患者の看護にあたる。プライマリーナースが不在の時は別の看護師(アソシエートナース)が看護にあたる。
モジュール型看護方式
プライマリーナーシングと固定チームナーシングのミックス。1病棟内に2つ以上のチームを編成し、チーム内の看護師を一定期間固定する、その中で看護師は担当患者の入院から退院までの一貫した看護を行う。
機能別看護方式
患者の看護に必要な業務に対して「検温」「注射」「投薬」などの係を決めて看護師は看護に当たる。
転職前の職場と看護体制が違う場合は慣れない働き方に戸惑うことが多くなります。今の職場がどの看護体制を使っているのかを確認し、自分はどの看護体制で看護をしていきたいのか明確にしておきましょう。
記録の方法
現在は、記録についても電子カルテが増えてきています。また、電子カルテとオーダリングシステムだったり、紙カルテとオーダリングシステム。などいろいろな記録の方法があるので、その面についても不安がある場合は確認が必要です。
電子カルテ
電子カルテとは、今まで紙に記入していた記録内容を電子的なシステムに置き換え、電子情報として編集・管理しデータベースに記録する仕組みです。
紙のカルテと比べたメリット
- 紛失する恐れがない
- 字が読めないということがない
- 病院内でネットワーク化することで、どこからでも情報閲覧が可能になる
電子カルテのデメリット
- パソコンの操作スキルが必要になる
- 一度記録したデータの改変に関して証拠が残りにくい
- 看護した本人でなくても記録ができてしまう
特にパソコンに慣れている人であれば記録が早く終わるため、紙カルテよりも良いという意見が多いですが、パソコン操作に慣れない人は紙カルテの方が良いという人が多いです。自分にはどちらが向いているのか確認し、求人先がどちらを取り入れているのか担当者に聞いておきましょう。
オーダリングシステム
オーダリングシステムとは、医師が指示した検査・投薬・注射などが電子情報として各部署に伝えられるシステムのことを言います。
今まで紙の伝票や口頭で指示していたことがすべてパソコンで処理されるため、正確性・迅速性に優れています。
ただし、このオーダリングシステムにおいても医師や看護師、各部署のスタッフがパソコンやシステムの操作について知っておかなければならないため、パソコンに慣れない人にとっては大変かもしれません。慣れてしまえばいろいろと簡単で分かりやすいシステムです。
自分が働きやすい環境の職場を見つけるためにも、人間関係や雰囲気だけでなくこういったシステム面まで確認できると良いです。自分がどのような体制、システムの中で働けると仕事がしやすいのか、明確にしておきましょう。
(あかり)「確かに、パソコンは慣れるまでが難しかったですけど、慣れてしまえばちょちょいのちょいですね!」
(先輩)「本当、いろいろと便利な世の中になったものだわ。医療の現場にも電子化されたシステムが入ることで、スムーズな医療の提供ができているのよ。まだまだ紙カルテだったりオーダリングシステムが入っていない病院も多いから、そこは担当者に確認しましょうね。」